そのブルー・サム時代の曲で特に印象に残っているのが、ニューオーリンズの代表的プロデューサー/コンポーザー/ミュージシャンであるアラン・トゥーサンの作曲した
“Yes We Can Can”です。アラン・トゥーサンの曲の中でも特に好きなこの曲は、ソウル・ファンにはそのトゥーサンがプロデュースし、ミーターズが演奏をしたオリジナルのリー・ドーシーのヴァージョンでよく知られています(ドーシー盤は
“Yes We Can”)。ドーシーの飄々としたヴォーカル・ヴァージョンとはまた別の魅力をこの曲から引き出したポインター・シスターズのカヴァー・ヴァージョンは、カヴァーの成功例としていつも真っ先に思い出されます。
今日の愛聴盤
○THE POINTER SISTERS: THE POINTER SISTERS (LP 1973年 米Blue Thumb BTS 48)
ポインター・シスターズの記念すべきファースト・アルバム。A面の冒頭を飾る “Yes We Can Can”のカッコよさにノックアウトされ、続く
“Cloudburst” のジャジーなコーラスに圧倒されます。
○LEE DORSEY: YES WE CAN (LP 1970年 米POLYDOR STEREO 24-4042)
トゥーサン、ドーシー、ミーターズのコラボレーションによるニューオーリンズR&Bおよびファンクの金字塔。表題曲の他、ロバート・パーマーがカヴァーした
“Sneakin’ Sally Thru The Alley” などどれもが名曲。
○ALLEN TOUSSAINT: TOUSSAINT (LP 1971年 米SCEPTER SPS 24003)
この頃のトゥーサンは正に才気走っているとしか言いようがありません。この年にはザ・バンドの “CAHOOTS”のレコーディングに参加(ホーン・アレンジ)、ロックサイドと接触をはかります。そしてこの後70年代半ばにかけて、ロック・ミュージシャンのトゥーサン詣で、ニューオーリンズ詣でが始まるのです。
○ESTHER PHILLIPS: FROM A WHISPER TO A SCREAM (LP 1972年 米KUDU KU-05)
上記の “TOUSSAINT” 収録曲を2曲採り上げたのがエスター・フィリップスのKUDU第一弾となったこのアルバム。ピー・ウィー・エリスのアレンジの下、コーネル・デュプリー(g)、エリック・ゲイル(g)、ゴードン・エドワーズ(b)、リチャード・ティー(kb)といった後のスタッフ組にバーナード・パーディー(ds)、ハンク・クロフォード(as)といったソウル・マスターがバックを務める本作は、正に今に聴かれるべき一作。
クレオール料理やケイジャン料理のレシピ本は何冊か持っていますが、お気に入りは98年にニューオーリンズで入手した「Cookin’up the
Blues with Tabasco」(1993年 McIlhenny Company)。ミュージシャンが紹介するレシピ集といった体裁をとっているのですが、ポイントは全ての料理にルイジアナが誇る調味料、タバスコが使われていること。登場するミュージシャンもマーヴァ・ライト、バックウィート・ザディコ、アール・キング、アーマ・トーマスなどの地元組からエルウッド・ブルース(ダン・エイクロイド)やジョー・ウォルッシュ、エアロスミスなどの全国区アーティストまで全20組。お店のショーウィンドウにディスプレイされているのを発見、お店のおばさんに交渉して売ってもらった一冊です。